PROJECT STORY01

「IoT」という新分野の技術に挑戦し、
未来につながるビジネスを開拓する。

IoTとは「モノのインターネット(Internet of Things)」を指し、インターネット上に集められた情報をもとにモノを動かしたり、性能を高めたりする技術のこと。2016年9 月、日本精機はIoTを活用した新製品「SMASH」を発表し、メディアや展示会でも多くの注目を集めています。この新たなチャレンジはどのように始まったのか。プロジェクトメンバーたちの証言から紐解いていきます。

 

MISSION

新規事業にチャレンジせよ。

とは

工場や化学系プラントでの利用を想定した「遠隔監視システム」。施設内の点検箇所にセンサーモジュールという機械を設置するだけで、機器に異常がないかを調べたり、必要なデータを集めたりという作業がインターネット上のクラウドを通じてできるようになる。作業員が現場で点検する回数が減るため、コスト削減や危険回避などのメリットがある。

SMASHとは

MEMBER

  • 沼屋 宏康

    沼屋 宏康

    • 執行役員
    • EMS・コンポーネント本部
    • 技術統括部長
  • 立海 優

    立海 優

    • 開発技術部
    • 商品企画
  • 小山 滋

    小山 滋

    • EMS・コンポーネント技術部
    • ソフト設計
    • マネジャー
  • 山崎 悟

    山崎 悟

    • EMS・コンポーネント技術部
    • 回路設計

見えないものを、
見えるようにする

沼屋

2013年頃、会社から「今までと違う新しいことをやってくれ」という話があり、R&Dセンターの各部門から4人のメンバーを集めてプロジェクトを開始しました。当社は「見えないものを見えるようにする」ことでお客さまに幸せを届けてきた会社です。その軸足はぶらさないことを決め、まずは様々な業界にどんなニーズがあるかを徹底的にリサーチしました。当社の技術を活かすことができ、事業としての規模が期待できる分野として、工場やプラントでの遠隔監視システムがいいのではないかという結論に至りました。

まだ何も形ができていない状態から飛び込みでの客先訪問を繰り返し、「こんな企画をしているんですが、どうですかね?」と聞いて回っていました。ニーズ確認をしながら軌道修正をし、仕様を確立していきました。当初、私はセンサーだけ販売できればいいという考え方だったんですが、メンバーからは「センサーもクラウドサービスも含めてトータルで製品化しよう」という意見が出てきて、じゃあやってしまおうと。それで本格的にIoTに挑戦することになりました。

立海

最初は手づくりで試作をしていたんですが、テストをするにはセンサーだけでは駄目で、システム全体をつくってみなきゃいけないんです。自分たちでつくってみると、非常に苦労しました。技術者の私たちでも大変なのだから、実際に使う工場やプラントの作業員たちにはもっとハードルが高いだろうと思ったんです。簡単な設定で使えるくらいの製品でないと買ってもらえないと感じました。

社内の誰もが経験したことのない製品をつくっているので、手探りの連続でした。サンプルができて、ようやくデータを取れた時にようやく一つ壁を乗り越えたかなと感じましたね。それまでは頭の中でシミュレーションをしてどんな課題があるかを見つけるしか方法がなかったのですが、形になったことで実際に使って課題を抽出できるようになりました。

量産へ向けたスピードアップ

小山

コンポーネント事業部がプロジェクトに参加したのは、開発の目処が立った後です。2016年の春から、IoTの何かをつくるという話だけは聞いていたんですが、具体的に動き出したのはその年の暮れ頃。2017年の秋までには量産体制を構築するという目標が決まっていました。私たちが普段つくっている空調機のリモコンやコピー機のパネルの場合、メーカーから仕様を出してもらい、それに沿って製造方法を考えていきます。そのため、仕様さえ決まっていれば、スピーディーにつくれるという自負がありました。

山崎

通常は一年ほどかかる業務でしたが、約9ヶ月間という短期スケジュールでした。開発がつくったサンプルをもとに、どうすれば量産できるのかを製造スタッフと一緒に考えていきました。改善点を一つひとつ洗い出していく地道な作業でした。

小山

設計、製造、品質保証のスタッフで毎週会議をして、課題をクリアしていきました。個別に会話をしていると共有できていない話題が出てきてしまうので、毎週集まって何をいつまでに解決するのかを確認しながら進めていきました。その他にもいろいろな仕事をやりましたね。「本当に設計の仕事なの?」というようなものも中にはあったのですが、それを言っているとプロジェクトが止まってしまうので、細かな部分にまで携わりました。

沼屋

極端な例だと、小山さんはSMASHのキャラクター選定までやってくれましたね。

小山

かなり畑違いなんだけど(笑)。でもSMASHを販売していくために必要なものなので、デザイン会社とのやり取りは私が進めていました。

ビジネスの形を変えるきっかけに

立海

SMASHはようやく量産体制に入り、お客さまに使い始めてもらったばかり。まだ完成ではありません。これから届いてくる要望は、期待の裏返しです。ニーズを反映させて、より魅力的な製品に成長させたいと思っています。

山崎

コンポーネント事業部は、家電や空調といった業務の主軸がすでに決まっているのですが、そんな中でようやくIoTという新しいジャンルが出てきたという手応えがあります。事業の主軸になるように内容を充実させていきたいと思います。

小山

2017年6月の展示会に参加したのですが、開発スタッフが積極的に売り込んでいる姿を見て、反省をしました。SMASHは自社ブランドなので、自分たちで積極的に売らなければいけない製品です。設計の私たちも、これで終わりではなく、お客さまの声をどう製品にフィードバックしていくかという視点が必要だと思っています。SMASHが売れるきっかけを自分たちでつくりたいと考えています。

沼屋

SMASHを通じて、日本精機という会社のビジネスそのものが変化するといいなと思っています。今までは自社でつくって自社で売る垂直統合型のスタイルだったのですが、SMASHをいろいろな会社とつながるオープン化連携のきっかけにしたい。ブランドを立ち上げて製品を売っていくという経験自体あまりないので、これを機に日本精機のスタイルが変化すればいいなと思います。

ある展示会で同業他社さんから「どうすればこんな企画を社内で通すことができるんですか?」と質問されました。自分たちも同様のチャレンジをしたいのに、社内の壁にぶつかって実現できないそうです。きっと日本精機には自由を認める風土があるのではないでしょうか。そのことが幸せだなと感じています。

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