IRトピックス
2016.09.20

2016年3月期アニュアルレポート掲載

2016年3月期アニュアルレポートを掲載いたしました。
詳しくは、PDFファイルをご覧下さい。
2016年3月期アニュアルレポート(690 KB)

ニュースリリース
2016.09.15

IoT技術を活用した高信頼性クラウド型遠隔監視システム 「SMASHシステム」を開発

日本精機株式会社(本社:新潟県長岡市、社長:高田 博俊)は、IoT技術を活用した高信頼性クラウド型遠隔監視システム「SMASHシステム」(※1)を開発しました。

近年、IoTの伸展とその関連技術の発達により、従来は監視・観測されてこなかったものまで可視化・データ化することが期待されていますが、中にはそのものが存在する環境の厳しさから監視システムの構築が困難な場合もあります。このため、今後はそのような環境でも監視・観測を可能とする、より耐環境性の高い信頼性のあるIoTシステムが求められます。

この様なIoTのニーズに対し、当社は「見えないものを見えるようにする」ことを顧客提供価値として大切にしており、自動車産業で培った高い信頼性を持った製品を造り上げる技術を用い「SMASHシステム」を開発しました。本システムを中心としたセンサーソリューションを更に進化・充実させ、各種現場で何が起こっているのかを見えるようにし、社会繁栄の貢献に努めてまいります。

本システムは、無線ネットワークとクラウドサーバーを核とした、センサーからサーバーまでを一つのパッケージとして提供するトータルソリューションです。従来、センサーやネットワーク、サーバーなどの各要素を組み合わせて構築しなければならなかったIoTシステムを一つのセットとして提供し、設置から運用が手軽に行えるシステムです。このため、主に各種プラントの保守・監視において、これまで監視したいがあきらめていた箇所、新たに監視の必要性が生じた箇所への導入が容易になりました。これにより、各種プラント設備の点検作業の効率化や設備異常の早期発見による事故防止、突然の生産停止などを未然に防ぐことができ、安全性や生産性の向上につながります。また、本システムは、保守・監視現場のお客様だけで無く、IoT化を推進したいセンサーメーカー様やエンジニアリング会社様のソリューションと組み合わせ、新しい価値を持ったソリューションとしても利用いただけます。

また、本システムは既に大手の大規模プラントにて実証実験を開始しております。更に、様々な分野の複数のお客様との間でニーズ確認を開始しており、2017年9月からのサービス提供を予定しています。

なお、データを可視化するクラウドプラットフォームと、データを収集するモバイル閉域ネットワークは、株式会社インターネットイニシアティブ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:勝 栄二郎、以下IIJ)の全面的な協力のもと、IIJのIoT関連サービスを活用し開発を進めております。(※2)

この「SMASHシステム」は、2016年10月26日(水)~28日(金)に開催されるスマートエンジニアリングTOKYO(場所:東京ビッグサイト)に参考出品いたします。

※1
SMASHシステム = Smart Sharing システム

※2
<株式会社インターネットイニシアティブ様からのエンドースメント>
株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)は、日本精機株式会社様による「SMASHシステム」の提供を心より歓迎いたします。
ネットワークやサーバー、セキュリティなど幅広い仕組みが求められるIoTシステムにおいて、必要な機能を一体化し提供できるIoT最適なモバイルサービス、ネットワーク・システム、クラウドサービスは、お客様のIoTビジネスの迅速な立上げや、将来の拡張性・柔軟性を飛躍的に向上させるものと期待しております。
IIJは、今後ますますの拡大が見込まれるIoT市場のなかで、日本精機様との連携を強化し、お客様にとって最適なIoTソリューションを提供してまいります。


株式会社インターネットイニシアティブ
執行役員 クラウド本部長 立久井 正和

<日本精機株式会社 会社概要>
社名  : 日本精機株式会社
設立  : 1946年12月24日
所在地 : 新潟県長岡市東蔵王2丁目2-34
資本金 : 14,494百万円
売上高 : 243,606百万円(連結、2016年3月期)、114,703百万円(単独、2016年3月期)
従業員数: 13,284人(連結)、1,705人(単独)
社長  : 高田 博俊 (代表取締役社長 社長執行役員)


■「SMASHシステム」の概略図


■「SMASHシステム」の主な特長

(1)トータルソリューションによる手軽さ
製造販売から設置管理までワンストップサービスなトータルシステムをご提供します。
導入後の管理を含めたシステム全体でのサービス提供体制を整えており、お客様自らシステムの構成を検討して構築したり、構成要素のサプライヤーと複数契約するといったことが不要です。
お客様はクラウドサーバーに蓄積されたデータを確認いただければ良く、センサーネットワークのハード構成検討やITシステムの構築等の手間が掛かりません。

(2)高い信頼性を持ったシステム
車載機器メーカとして培った経験と技術を反映し、高い信頼性のシステムを提供します。
・高い耐久性、防塵・防水性
センサーおよび各モジュールはIP67レベルの防塵・防水性を有しております。
・防爆認証取得
本質安全防爆(Ex ibⅡBT4)の認証取得を申請中です。
・他の機器に影響を与えない無線
非常に短い時間、狭い周波数帯域で通信するため、他の無線機器電子機器に影響を与える心配
が少ない仕様です。
・高いセキュリティ対策
センサーからゲートウェイ、クラウドに至るまでの全域でセキュリティ対策を実施し、情報漏洩
に対して堅牢なシステムを構築しております。

(3)後付け。設置・移設の容易さ
電池駆動の無線ネットワーク方式であるため、電源線、データ線などの工事が不要です。
センサーモジュールは電池駆動で本質安全防爆認証取得(Ex ibⅡBT4)の無線機です。電源、データ有線不要で設置場所を選びません。
センシングデータは最新の低消費電力な無線ネットワークを介してゲートモジュールにて受信し、3G/LTE回線でクラウドサーバーに転送します。
※ただし、ゲートモジュールは非防爆で要電源です。
当社クラウドサーバーはデータ管理と表示ソフトを標準装備しており、お客様での既存システムの改造や新たなサーバーやパソコン、専用ソフト等の導入は不要です。インターネット環境(ブラウザ)さえあれば設置したその日からデータ監視が可能です。

(4)高い拡張性 (汎用アナログ入力)
様々な既存センサーの入力を受け付ける「ADエキスパンダー」機能を開発中。
既に現場に存在する様々なセンサーや新たなセンサーのアナログ出力信号をオープンに受け付ける“アナログ信号入力ハブ”と言える「ADエキスパンダー」モジュールを準備。
現場に散らばる各種センサーを束ねて無線化・IoT化を推進することが出来ます。
保守・監視現場のお客様だけで無く、センサーメーカー様のセンサーと組み合わせ、センサーメーカー様のソリューションの一つとしてお使いいただけます。

(5)高い拡張性 (タグ機能)
NFC機能(通称:ノッカー機能)を標準装備。人員の行動把握も手軽に実施できます。
センサーモジュールは作業員が持つ「ノッカー」と“ピッ!”とコミュニケーションするNFC機能を標準装備しています。
この機能を活用することで、作業エリアの入退室管理や作業員の人員・時間・場所の特定など、様々な用途への応用が可能となり、プラント内の人員行動把握が容易となります。

(6)高い拡張性 (カメラ機能)
現場の状況を把握する簡易的な無線ネットワークカメラを開発中。
緊急時の一時的監視などに使えるネットワークカメラを開発中です。
電池駆動の無線センサーモジュールと組合せ、配線不要で簡易に現場の状況を遠隔で見ることが出来ます。
高解像度な映像が不要で、ちょっと確認してみたいという後付けの用途に最適です。

(7)高い拡張性 (データのオープン利用)
SMASHシステムのデータを簡単に利用することが可能になるWebAPIを準備中です。既存のICTシステムや解析システムに容易にSMASHシステムを組み込み、クラウド層でシームレスにシステム拡張が出来ます。

(8)最新 IoT向け 超低消費電力型振動センサー
超低消費電力かつ高信頼性パッケージの振動センサーをご用意。
車載センサーのメーカとして培った高信頼性パッケージング技術を用い、IoTに適した最新の超低消費電力な振動センサーをパッケージングしました。センサーモジュール側でデータ処理を行うため、ネットワークやサーバーに負荷を与えません(エッジ化技術)。

(9)リモート機能の活用メリット
リモートで設定変更ができる機能と、リモートアップデートによる高いセキュリティ対策を備えます。
測定間隔の変更、振動センサーの測定レンジの変更などが遠隔操作で可能です。
更に、3G/LTE回線を通じて各機器に搭載したソフトを最新状態にアップデートする機能を備えます。これにより長期に渡るセキュリティ確保と将来の機器のバージョンアップに柔軟に対応します(ユーザーはこれを意識せずに使用できます)。
SMASH各機器の状態監視の機能があり、無線の接続状況、電池残量等を遠隔で監視します(ユーザーはこれを意識せずに使用できます)。

(10)情報提供画面・イベント発生通知(メール通知)機能
インターネットに接続できる環境であればどこででも監視画面を確認可能。
メール機能による、イベントやエラー発生時の通知機能を準備中です。


以 上